カテゴリー「art・book・music・movie・performance」の記事

2010年3月25日 (木)

Sangri-La〜美しき歌舞

人類の美しさのルーツは
民族文化のなかにあるんだと確信する舞台。

それが、ヤン・リーピンの『シャングリラ』。

Shangrila2

無限大の空、そびえる山々、清らかな水の流れ、
厳しい日々の暮らしで創造されてきた肉体と魂が、
勢いを増して解放される瞬間の連続。
時に雄々しく、時に愛らしく、
時としてとてもエロティック。

Shangrila3

ストイックな生き方でなければ、
あの体型は維持できないだろうと思う
ヤン・リーピンの『月光』。
彼女しか舞えないだろう繊細さに、また泣いた。

彼女がここまでして伝えたいことは、
共存する世界なのではないだろうか。

この素晴らしい極上の舞台を、
見ること無く人生を終えるとしたら、
それはずいぶんもったいないことのように思えるくらい
感動します。

Shangrila1


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2010年3月 1日 (月)

きりこについてー生き方は選べるってこと


きりこについて

最初は読みづらかった。

反乱する関西弁と、あまりにもブスの説明がつらくて。。。

なんだけど、最後は一気読みした。
言葉にしにくい魅力のある作品だと思う。

人は感動する生き物だから、美しいものに惹かれてしまう。

けど、美しく、すてきな人もいれば、
美しいのにすてきでない人もいる。
逆に美の方程式からはほど遠いのに、
愛さずにいられない人(もの)もある。

たいていの人は、中身をカバーするために、
外見に気を配る。
それも人としては大事なことだと思うけど、
大切な物は目に見えないって、サン・テグジュペリは言ってた。
コンプレックスのある人ほど、
見た目が気になるってこともあるかもしれない。
子どもや動物がかわいいのは、
小さかったきりこがそうだったように、
知らないからなんだろう。
目の不自由な人も、たいていいい笑顔をしてたりするから、
幸せは、ありのままの自分を愛することから始まるのかもしれない。

作者の西さんはあるインタビューで、
価値観を求めることが弊害なんじゃないか、
ただ生きてるだけですごいことやと思うと語っていた。

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2010年1月13日 (水)

フォトグラフスが語るもの

Photographs

久しぶりに本棚から出してみました。
ずっと前から持っている
ナショナルジオグラフィックス「ザ・フォトグラフス」。

アフガニスタンの難民キャンプで撮られたこの眼差しに、
躊躇無く購入した記憶があります。

アフガニスタンという国が長い間混乱の中にあることを、
私に教えてくれた写真でした。

いまだアフガニスタンに平和は訪れていません。

時に写真は言葉を超えます。

Okeeffe

年老いて、なお美しいジョージア・オキーフ。
乾いた土地に住み、
時に若い恋人とニューヨークまで疾走し、
インディオを愛し、何より自然を愛した人。
毅然とした美しさとその生き方が伝わってきます。

本をパラパラとめくっていて、
思わず手を止めたのが次の写真でした。
鳥肌が立ちました、本当に。

Twintower

今は亡きツインタワーの街をおおう大きな影。
この写真が撮られた時には想像もしなかった9.11。
あの日からこの光景は失われたのです。

時を経てその意義も変化するのです。
本はすごい。
本は持つべきだと一人納得。

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2009年12月19日 (土)

AFRICA ー セバスチャン・サルガド

Salgado1

終了日の前日にやっと行った写美の入り口は、
チケットを買う人の列ができていた。
10月の終わりくらいから開催されていたのだから、
一ヶ月半くらいの展示期間があったわけだけど、
サルガドってこんなに人が集まる程メジャーだったんだ〜って、
もしかしたら私が世間知らずなだけかもしれないんだけど、
ちょっと驚きつつ進んで行くと展示室は2階なのに、
入場制限のため人々の列は4階まで続いていた。
本持ってて良かったと、「屋上ミサイル」の続きを読んだ。

Salgado2

展示のサイズはごく普通だし、見せ方もごく普通だ。
なんだけど、サルガドのまなざしを感じる。
サルガドの冷静でありながら、
アフリカのすべてにひれ伏すかのような
畏敬の念とでもいうようなもの...
搾取され、苦しみつづけてきた人々。
なにも持たない彼らと持ちすぎてしまった我々と、
果たしてどちらが豊かなのか。

Salgado3

並んでも今日はサルガドを見ると決めた人々がたくさんいた。
若い人達が多くて、とても熱心に見ていて、
もう若いとは言えない年齢の私はうれしかった。
彼らはここで感じたことをなにかで活かしてくれるだろうか?

Salgado4


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2009年10月31日 (土)

ボーダレスなビデオコレクションー丹下紘希の世界


TANGE KOUKI VIDEO COLLECTION [DVD]

美と醜の瀬戸際でぼんやりと愛が漂うような作品集。

単なる音楽の映像化ではなく、
世界に対し、少し距離を置いたような視点が、
美しくもあり醜くもあるいのちのひだを映しだしていく。

元ダンサーで、しかもあの大野一雄の弟子と聞けば、
その特異性に納得もいく気がします。

この作品集の最後に納められているのが、
その大野一雄。

おそらく100歳くらいの大野一雄を
静かに、まるで蚕が繭を紡ぐようにレンズが這っていく。

これには感動しました。
まさに美と醜がせめぎあい、共存する世界です。

20代の頃、草月会館で大野一雄を見た時の、
肌がぞわぞわする感じが蘇り、
今は静かに目を閉じて息をするだけの大野一雄の
その皺が刻まれた、それでもはかなく美しい指が、
かつて舞った音楽に合わせて動くとき、
ああたしかに彼は舞っていると、
何か魂の舞いのようなものを感じて、
私は一瞬、世界の果てを目撃したような気がしました。

Koukitange


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2009年9月30日 (水)

『美味しんぼ』で環境問題を学ぼう!

『美味しんぼ/環境問題篇』が
ビッグコミックスピリッツ9月27日発売号から
世に出るそうです。

この新しい連載は、あの田中優氏が旅に同行したようで、
なんと六ヶ所も八ツ場も出てくると言う事。

娘のBFは最近私達に影響されたのか、
原発のことを親に話してみたらしい。

しかし、言えば言う程言い返され、
少々めげていた。
私に家に来て、説明してください...ですって〜?!

そんなとき、思い出した。
田中優氏のメルマガに出てた
雁屋哲氏の『美味しんぼ』取材の話。
お父さんならこれ、いいかも!

環境についてもブログで、
すっぱり気持ちよくお書きになってるので、
雁屋哲の美味しんぼ日記、ご覧下さい。

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2009年9月15日 (火)

賞賛に値する『沈黙を破る』

すばらしいドキュメンタリー作品でした。

『沈黙を破る』は自身の「加害の告白」を伝える
元イスラエル軍将兵たちが運営するNGO。

彼らはいわゆるイスラエルのエリートだ。

占領地へ送られ、
自身がモンスターとなっていたことに気付いた人々だ。

彼らはイスラエルへの愛国心から、
「占領」の事実を伝え始めた。

占領地での非道な日常が、
イスラエル社会にとって
より困難な未来しかもたらさないこと、
イスラエルの若者をいかに蝕んでいるかを、
確信をもって伝える揺るぎない姿に感動する。

土井監督は「パレスチナ問題」と簡単にはくくれない、
そこに暮らす人間の真の姿を捉えようとしていて、
私達にまだ希望がある事を感じさせてくれる。

土井監督メッセージ

私はその一つは、自分達の「加害性」に気付く事だと思う。
今、上関や六ヶ所、辺野古...で起きていることも、
その視点が必要ではないだろうか。

同じタイトルの本もすごくよかったです。
映画をまだ見れない方には本をお薦めします。

沈黙を破る?元イスラエル軍将兵が語る“占領”沈黙を破る?元イスラエル軍将兵が語る“占領”

著者:土井 敏邦

販売元:岩波書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する


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2009年4月12日 (日)

Dialog In The Dark-心地よい暗闇の世界へ

Dialoginthedark

Have You seen the unseen?

外苑西通りの一角、
洗練されたインテリアのロビーに、
笑顔のインフォメーション。

ネットの予約画面はほぼ売り切れでした。
春休みの平日で2人取れる日時はそこだけ。
そんな偶然か必然か、
その日のその時間に訪れた8人が暗闇体験を共にします。

白杖を渡され、薄明かりから真っ暗な世界へ。
道案内はアテンドと呼ばれる視覚障害の方。
最初はドキドキ、やがて奇妙なやさしさに包まれる。

終ってから、「もう少しあの中にいたかった。」と娘。
なぜか皆、微笑んでる。

この施設、常設の予定とか。
みなさんもぜひ大切な方と、訪れては。。。

http://www.dialoginthedark.com/


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2009年2月16日 (月)

歌うこと、伝えること ”大丈夫であるように”

大丈夫であるように。?Cocco終らない旅

我が家ではあいかわらずCoccoがしょっちゅうかかっています。
私自身はCoccoが一時活動休止してから、
あまり聞いていなかったのですが、
娘のお気に入りになってから、
あらためてCoccoはすごい!と思うのです。
何回聞き続けても、なんか飽きない。なぜか.. .*
たぶんそれは、彼女がすごく純粋で、
まっすぐな人だからなのではと、思ったりします。
(もちろん音楽的センスの良さもあり!)
是枝監督の『大丈夫であるようにーCocco終らない旅ー』は、
彼女のまっすぐで傷つきやすく、
それなのに果敢に挑んで、
全てを受け入れて生きる姿がありのままに描かれていたと思います。

そんな是枝監督の金沢での舞台あいさつの記事を見たら、
また感動がよみがえってきました。

http://kanazawa.keizai.biz/headline/419/

「彼女はその土地その土地に行って、蓄積されたいろんな記憶だったり感情だったりを自分の体を通して歌という形にして残して行く触媒のような存在だと思う。・・・・・・・・・・六ヶ所村の問題など何ひとつ自分と関係ないと言って目をそらすことなく、正面から向かって背負っていく姿は、潔く、すさまじかった。」

2/27まで渋谷・ライズX、2/28からは六本木・シネマートにて公開されています。


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2008年12月31日 (水)

自分を愛することーペネロピ

呪いをかけられてから初めて生まれた女の子、
それがペネロピ。
ブタの鼻を除けばとてもすてきな女の子。
だけど、彼女自身よりも周囲の人々の方が
ブタの鼻を嘆き悲しんでいるとこがちょっと滑稽です。
お伽話のような内容なんだけど、
だけどただのお伽話ではなく、
ステキなメッセージがこめられています。
自分を愛せる人の強さと、自由であること。
この作品、特に後半がすてきでした。
イギリスのすてきなセンスも満載で、
ペネロピのお部屋のセットは超がつく可愛さ。
映像センスも抜群の映画です。

ペネロピ [DVD]


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