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2008年10月 2日 (木)

生きさせろ!ー生きづらさってなに?

娘の学校で、雨宮処凛さんを招いての総合学習がありました。
テーマは『現代若者事情』。
中学3年生の子ども達が、これから自分はどう生きるのか、
そのために何をどう学ぶのか、を考える企画。
事前に、「なんのために勉強するの?」というアンケートが、
子ども達に実施されていました。
「学ぶ」ということを子ども達はどう思っているのか、
ということは、私自身疑問に思っていて、
ずいぶん前に先生に質問したことがありました。
紛争地や貧困国の子ども達に比べ、何でも与えられているせいか、
学びに対する欲求がない、学びが楽しめていない、
そういう危機感はおそらく多くの親が感じていると思います。
アンケートの結果はこんな感じでした。

勉強なんて意味ない。高校に行きたいから。
親に言われるから。就職の時有利だから。
貧乏にならないために。安定した職につくため。
自分のため。選択肢を広げるため。
正社員になるため。自分の考えを持つため。
未来の自分のため。単に楽しいから。

肯定的に考えれば、中学生という、自分も見えてきて、
世の中の矛盾も見えてきて、多感な時期だし、
とても率直に答えているのだと思う。
そのうえ最近のニュースときたら、負のイメージばかり。
嘘、ごまかしや、ジコチュウな犯罪ばかり。
人へも社会へも不信感ばかりが増幅している。
こんな世の中で希望や夢を持つにはかなりな前向きさが必要。

雨宮さんの言葉のなかには、「生きづらさ」が頻繁に出てくる。
子ども達は「生きづらさ」と聞いてピンとはこなかったかもしれないが、
「生きづらさ」が少しずつ芽を出して育っているのかもしれない。
雨宮さん自身、中学生時代はいじめから逃げ回る日々だったといいます。
親にも言えず、親に嫌われない為に勉強をしていたと。
雇用や格差の問題は社会問題だけど、
「生きづらさ」を育ててしまっているとしたら、
それは子育て、教育の問題でしょう。
最終的に路上生活者になってしまう人の多くは、
親に頼れないとか、親との関係が良くない場合だそうです。
私自身、親として弱いな、子どもに甘えてるなと思うので、
子どもの立場になると、今の子は何も考えてないとは言えない気がするのです。むしろ耳をふさぎたい(実際ヘッドフォンしてる子が多いのはそのせい?)と思うような環境なのかもしれません。

4クラス、約160人の子ども達を見回してみても、
ノートをとってる人も見当たらず、せっかくの機会を無駄にしてほしくないとあせるのは親や先生だけ。
けれど、子育てや教育の現実がそれなら、正すべきは私達大人なのかもしれません。

最後の質問に誰も手が挙がらなかったので、
格差問題に取り組む雨宮さんが、9条が大切と考えるにいたった経緯について伺いました。
貧困と戦争市場が深く関わっている事、日本もそういう方向に意図的に向けられているのではないかという想いが私にはあるので、そのことを子ども達に伝えてほしいと思っていました。
雨宮さんは、9条世界会議でのイラク帰還兵エイダンさんからの話を取上げながら、貧困層をマクドナルドと軍隊が取り合っているということ、彼らがどんなに使い捨てられているかということ、だから平和が大事なんだということを伝えてくれました。
たぶん子ども達にはフリーターもホームレスも実感の持てる現実ではないでしょう。
けれど、自給率4割をきるにっぽん。
江戸時代なら、世界とは無関係に生きられたかもしれないけど、現代はアメリカが風邪をひけば、日本が高熱をだすかもしれない時代。
私達の暮らしは世界と深く絡まっている訳です。
なにより恐ろしいのは経済を立て直そうとするときにむくむくとその存在感をあらわにする軍需産業の存在。
貧困で社会からこぼれおちるのを大きな口をあけて待っているそのおぞましい姿がちらつくのは私だけでしょうか?


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